§15. in ein[-em] und demselben Augenblick
同一の瞬間に
日本語は「同一」ですが、ドイツ語は逆順で「一にして同なる」です。「同じ」という selb は定冠詞と一語に綴るのが普通です。ein- の方に格語尾を付けるかどうかは随意です(いったい密接に関係のある二つの形容詞を並べて用いる場合には、両方を一語と見て、格語尾は最後の語にのみ付けることが多いのです。たとえば「紅白の幕」(rot und weißer Vorhang)、「簡単明瞭な答」(klipp und klare Antwort)、「良き日にも悪しき日にも」(in gut und schlechten Tagen)、「一夜ないし二夜」(ein bis zwei Nächte)など。
さてこの「同一の」は、その同一性(Identität)を特に厳密に表現するにはこの形式を用いますが、それほどやかましくない場合には単に in demselben Augenblick, im gleichen Augenclick, im nämlichen Augenblick ともいいます。