腕立て伏せをする際、肩幅に合わせて床に手をつけば、腕の筋肉を鍛えることができる。肩幅よりもやや広く手をつくなら、胸の筋肉を鍛えることができる。わたしは両方をやるようにしている。
ホーム・ワークアウトではあまり筋肉は大きくならないと言われているけれど、そんなことはない。短期間に一気に、ではなく、時間をかけて少しずつ筋肉をつけたいという人は、すくなくとも最初のうちは自重運動がもっとも適していると思う。
わたしが腕の太さを感じたのは寝ているときだった。わたしは結構寝返りを頻繁にうつほうなのだが、あるとき、寝返りが打てなくて、はっと目が覚めた。
それまでは腕が細かったから、腕を下にしたまま、ごろりと反転することが可能だったのだが、腕が太くなると、反転しようとする身体の邪魔をするようになったのである。まるで自動車の行く手に横たわる倒木のような感じだった。
自分の腕に、自分の動きが疎外されるという、それまでになかった事態が発生し、夢うつつの状態だったわたしはぎょっとして起きてしまった。
それ以来、寝ているときに腕が邪魔に感じられるようになった。仰向けに寝ながら胸の上で腕組みすると、重くて圧迫されるような気がする。体側に伸ばしておくと寝返りの邪魔になる。
筋肉がつくのは嬉しいことではあるけれど、自分との付き合い方が変わっていくということでもある。
Sunday, September 23, 2018
英語読解のヒント(184)
184. no matter を使った譲歩 基本表現と解説 No matter how trifling the matter may be, don't leave it out. 「どれほど詰まらないことでも省かないでください」。no matter how ...
-
アリソン・フラッドがガーディアン紙に「古本 文学的剽窃という薄暗い世界」というタイトルで記事を出していた。 最近ガーディアン紙上で盗作問題が連続して取り上げられたので、それをまとめたような内容になっている。それを読んで思ったことを書きつけておく。 わたしは学術論文でもないかぎり、...
-
ウィリアム・スローン(William Sloane)は1906年に生まれ、74年に亡くなるまで編集者として活躍したが、実は30年代に二冊だけ小説も書いている。これが非常に出来のよい作品で、なぜ日本語の訳が出ていないのか、不思議なくらいである。 一冊は37年に出た「夜を歩いて」...
-
アニー・ヘインズは1865年に生まれ、十冊ほどミステリを書き残して1929年に亡くなった。本作は1928年に発表されたもの。彼女はファーニヴァル警部のシリーズとストッダード警部のシリーズを書いているが、本作は後者の第一作にあたる。 筋は非常に単純だ。バスティドという医者が書斎で銃...