筋トレをする人はたいてい身体を大きくしたいと考えている。わたしの場合は健康維持が第一の目的である。
筋トレは自重トレーニングであっても続けていればかなり肉がつく。わたしはダンスをやっていたので、もともと足の筋肉はかなりあったほうだが、筋トレをするようになって腕や胸も大きくなった。この調子で毎年ちょっとずつ身体が大きくなれば――たとえば毎年百グラムでも筋肉が増えれば――それで充分である。
歳を取るとどうしても活動量が減り、筋肉が衰えていく。病院の待合室にいると、お年寄りたちは「筋肉が減った」などとよく話をしている。わたしはそれがいやなのだ。つねに自分の内側に活動のためのエネルギーを秘めておきたいのだ。
幸い、筋肉は何歳になっても鍛えることができる。もちろん、どこまでも大きくなるというわけじゃないけれど、元気に生活していけるくらいには発達するのだ。
わたしは平均寿命で死ねたらいい、とは考えていない。やりたいこと、考えたいことがまだまだたくさんある。読みたい本も、訳したい本もいっぱいある。しかし年を取ってもしたいことをしようと思うなら、一定の健康条件がこの身にそなわっていなければならないだろう。
大西巨人の小説のなかに「人は、クリエ-ティヴ・パワーを持続して、長生きをしなければならない。もしくは、人は、長生きをするなら、クリエ-ティヴ・パワーを持続しなければならない」という言葉がある。わたしはまったくその通りだと思う。筋トレで健康を維持するのは、クリエ-ティヴ・パワーを持続するためである。
Sunday, October 7, 2018
エドワード・アタイヤ「残酷な火」
エドワード・アタイヤ(1903-1964)はレバノンに生まれ、オクスフォード大学に学び、スコットランド人の女性と結婚した作家である。自伝や「アラブ人」という評論が有名だが、ミステリも何冊か書いている。ウィキペディアの書誌を見る限り「残酷な火」(61)は彼が書いた最後のミステリ...

-
アリソン・フラッドがガーディアン紙に「古本 文学的剽窃という薄暗い世界」というタイトルで記事を出していた。 最近ガーディアン紙上で盗作問題が連続して取り上げられたので、それをまとめたような内容になっている。それを読んで思ったことを書きつけておく。 わたしは学術論文でもないかぎり、...
-
今朝、プロジェクト・グーテンバーグのサイトを見たら、トマス・ボイドの「麦畑を抜けて」(Through the Wheat)が電子書籍化されていた。これは戦争文学の、あまり知られざる傑作である。 今年からアメリカでは1923年出版の書籍がパブリックドメイン入りしたので、それを受けて...
-
63. I don't know but (that /what) 基本表現と解説 I don't know but that he did it. 前項の Who knows の代わりに I don't know とか I cannot say ...