腕立て伏せは最もよく知られた自重トレーニングだが、その効能のすばらしさはあまり理解されていないような気がする。
わたしの大胸筋は腕立て伏せによって鍛えられたといってもいい。腕立ては普段もするけれど、とくに胸を鍛えたいと思ったときは一時間くらいかけてやる。だいたい600回くらい行う。あまり疲れないように30回の腕立てを20回繰り返すのである。最後のほうはかなり疲れるので、20回の腕立てを数回繰り返してノルマを達成することも多い。
わたしはプッシュアップバーをもっていないので、かわりに辞書を手の下に置く。ちょっとだけすべるし、高さもやや低いが、胸の筋肉には充分にきく。はじめてこれでやったときは数日間、胸に筋肉痛が残った。
Friday, December 7, 2018
E.C.R.ロラック「作者の死」
ヴィヴィアン・レストレンジは超売れっ子のミステリ作家である。この作家は人嫌いなのかなんなのか、けっして社交の場には出て来ない。覆面作家という言い方があるが、この人の場合は覆面もなにも、とにかく人には会わない。出版社の人々にすら会わないのだ。あるとき編集者からパーティーに呼ばれたが...
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ウィリアム・スローン(William Sloane)は1906年に生まれ、74年に亡くなるまで編集者として活躍したが、実は30年代に二冊だけ小説も書いている。これが非常に出来のよい作品で、なぜ日本語の訳が出ていないのか、不思議なくらいである。 一冊は37年に出た「夜を歩いて」...
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アリソン・フラッドがガーディアン紙に「古本 文学的剽窃という薄暗い世界」というタイトルで記事を出していた。 最近ガーディアン紙上で盗作問題が連続して取り上げられたので、それをまとめたような内容になっている。それを読んで思ったことを書きつけておく。 わたしは学術論文でもないかぎり、...
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「ミセス・バルフェイムは殺人の決心をした」という一文で本作ははじまる。 ミセス・バルフェイムは当時で云う「新しい女」の一人である。家に閉じこもる古いタイプの女性ではなく、男性顔負けの知的な会話もすれば、地域の社交をリードしもする。 彼女の良人デイブは考え方がやや古い政治家...