Thursday, January 17, 2019

精神分析の今を知るために(2)

Seton Hall University において行われたスラヴォイ・ジジェクの講演から。YouTube で聞くことができる。(Poetry-in-the-Round with Slavoj Zizek (October 24, 2018) )

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真実は全体的なもの、あらゆる側面をあらわすものではない。真実はいつも部分的で偏っている。たとえば次のような考え方は完全に間違っている。「1933年のドイツにおいてはナチとユダヤ人の二つの極端が存在する。真実はその間のどこかにある」ドイツで起きていた恐怖、その核心を知るには被害者の立場に立たなければならない。真実はユダヤ人の側にある。

エドワード・アタイヤ「残酷な火」

  エドワード・アタイヤ(1903-1964)はレバノンに生まれ、オクスフォード大学に学び、スコットランド人の女性と結婚した作家である。自伝や「アラブ人」という評論が有名だが、ミステリも何冊か書いている。ウィキペディアの書誌を見る限り「残酷な火」(61)は彼が書いた最後のミステリ...