YOUTUBE に GAORA TV チャンピオンシップをかけた TAJIRI と力選手の試合が出ていたので、見てみた。わたしはプロレスの試合は実況アナウンサーの声が嫌いで(単にうるさいという理由であって、個人的に声の質が嫌いとか言葉遣いが厭ということではない)いつも音声を消して見る。だから力選手のことは全日本のツイッターでささやかれていたこと以外はなにも知らない。
動きを見る限り、力選手はまだ新人の部類のようだ。チョップを打つとき、腰が入っていないため、ペチと音を立てそうな弱々しい打撃になってしまっている。動きもまだぎこちなく、怪我をしないか心配になった。
面白かったのは TAJIRI が場外で鉄柱を背にして立っているところへ、助走をつけてチョップを打ちにいったところ。一度失敗し、手を鉄柱に打ち付けたのだが、そのあと TAJIRI がもう一度鉄柱を背に立ったところ、力選手はまたもや助走をつけてチョップを打ちにいき、見事に鉄柱をたたいてしまった。こういうところがレスラーらしくて楽しい。いや、頭が悪いというのではない。奇妙な意地みたいなものがあって、それが合理性を無視した行動に走らせるのである。力選手はチョップに異常なこだわりがあるのだろう。たしか彼は空手チョップで有名な力道山の子孫だそうだ。
TAJIRI 選手は新人を相手に魅せる試合をしようといろいろ工夫を凝らしていた。ここが TAJIRI 選手のいいところだ。笑いを取ったり、相手の得意技を引き出したり、巧妙に場を盛り上げる試合の仕方を知っている。最後は「チョップを打つならもっと腕を鍛えろ」といわんばかりに肘関節をきめて王座防衛。フリーの選手だが、いまでは全日本になくてはならない一人である。
Tuesday, January 1, 2019
英語読解のヒント(184)
184. no matter を使った譲歩 基本表現と解説 No matter how trifling the matter may be, don't leave it out. 「どれほど詰まらないことでも省かないでください」。no matter how ...
-
アリソン・フラッドがガーディアン紙に「古本 文学的剽窃という薄暗い世界」というタイトルで記事を出していた。 最近ガーディアン紙上で盗作問題が連続して取り上げられたので、それをまとめたような内容になっている。それを読んで思ったことを書きつけておく。 わたしは学術論文でもないかぎり、...
-
ウィリアム・スローン(William Sloane)は1906年に生まれ、74年に亡くなるまで編集者として活躍したが、実は30年代に二冊だけ小説も書いている。これが非常に出来のよい作品で、なぜ日本語の訳が出ていないのか、不思議なくらいである。 一冊は37年に出た「夜を歩いて」...
-
アニー・ヘインズは1865年に生まれ、十冊ほどミステリを書き残して1929年に亡くなった。本作は1928年に発表されたもの。彼女はファーニヴァル警部のシリーズとストッダード警部のシリーズを書いているが、本作は後者の第一作にあたる。 筋は非常に単純だ。バスティドという医者が書斎で銃...