Wednesday, February 13, 2019

古典となるべきジャンル小説二十五選

Flavorwire は絵画、本、映画、音楽、テレビなどに関して情報を提供しているサイトだ。以前、本のコーナーではいろいろなリストを作成して発表していた。「シュールな本トップテン」とか「翻訳で読む女流作家二十二選」とか「最重要カルト小説五十選」などである。どのリストもすばらしくて、わたしはこれが発表されるのをわくわくして待っていたものだ。

「古典となるべきジャンル小説二十五選」もその一つ。久しぶりに見返す機会があったのでここに書きつけておく。

(タイトル, 作者名)
Nights at the Circus, Angela Carter
Embassytown, China Mieville
Solaris, Stanislaw Lem
The Island of Doctor Moreau, H.G. Wells
The Handmaid’s Tale, Margaret Atwood
All the Light We Cannot See, Anthony Doerr
The Daughter of Time, Josephine Tey
Magic for Beginners, Kelly Link
The Blue Flower, Penelope Fitzgerald
In the Woods, Tana French
The Famished Road, Ben Okri
No Beast So Fierce, Edward Bunker
The Unconsoled, Kazuo Ishiguro
Pig Tales, Marie Darrieussecq
Kindred, Octavia Butler
The Thirteenth Tale, Diane Setterfield
Arthur & George, Julian Barnes
The Woman in the Dunes, Kobo Abe
Among Others, Jo Walton
Duplex, Kathryn Davis
The Intuitionist, Colson Whitehead
The Dispossessed, Ursula K. LeGuin
Jonathan Strange & Mr. Norrell, Susanna Clarke
Pure, Andrew Miller
Dealing with Dragons, Patricia C. Wrede

すでに古典的な扱いを受けている作品もまじっているが、まあ、それはいいだろう。ただこのリストでちょっと不満なのは古い作品がないこと。日本でパブリック・ドメイン入りしている古い本といえば「モロー博士の島」と「時の娘」くらいだ。しかしタナ・フレンチやアンジェラ・カーター、マーガレット・アトウッド、アーシュラ・ルグウィンなどの女流作家は風格をそなえた堂々たる作品を出しているし、モダンクラッシックと称してもすこしも不思議ではない。また男性作家ではコルソン・ホワイトヘッドは(わたしの好みでもあり)注目すべきだと思う。カズオ・イシグロの The Unconsoled がジャンル小説かどうかはわからないが、わたしも高く評価している。抽象度の高い象徴的な作品をヨーロッパはたくさん生み出してきた。日本でそのような作品が書けた珍しい作家の一人が安部公房で、非英語圏からただ一人選ばれてリスト入りしているのは、彼への評価の高さを示しているといえるだろう。

独逸語大講座(20)

Als die Sonne aufging, wachten die drei Schläfer auf. Sofort sahen sie, wie 1 schön die Gestalt war. Jeder von ihnen verliebte sich in 2 d...