Monday, February 25, 2019

文学とは


ほとんどの人が絶望的なまでに誤解していることなのだが、文学というのは、まさしく文学を批判することなのである。うんとわかりやすく言うと、蝶よ、花よと歌うことが文学ではなく、そうした文学に対する観念を批判することこそ文学なのである。

そして文学とは閑文字なりと思い込んでいる人々こそ、こうした「ダメな」文学的観念にやられてしまう。最近のいい例は安倍首相で、自衛官の息子が「自衛隊は違法なのか」と眼に涙をためて尋ねた、などと話をしている。「眼に涙をためて」。文学を知らない人は、自分が文学にやられていることを知らない。

ルイ・ニコライ・レヴィ「タマネギ人間クスラドック」

  去年 google books でデンマーク語版(原作)の「タマネギ人間クスラドック」を見つけたときは椅子から飛び上がって喜んだ。この本はヴァルター・ベンヤミンがゲルショム・ショーレムに読むのを勧め、ショーレムが大いに褒めたという本なのだが、なにせ原作もドイツ語の翻訳版も手に...