ベルトのかかった試合が三つ行われた。
ジュニアヘビーの岩本・鈴木戦は、岩本が防衛に成功。鼓太郎に勝って岩本の存在感が増した。以前はベルトを獲っても、なんとなく頼りなさが漂っていたし、実際、すぐ近藤修司に王座を奪われたが、今回はちょっとちがうようだ。
試合後のインタビューで、「全日には飛んだり跳ねたりする選手がいないので、他団体の選手にも眼を向けたい」と言っていたが、それはいい考えだと思う。彼は真面目で地味な選手なので、対戦相手の選択に工夫をして、選手権試合を盛り上げるべきである。欲を言えば、腰投げのほかにもう一つ、柔道の技を応用した派手な決め手がほしい。
世界タッグは諏訪魔・石川組が、ようやく関本・岡林組からベルトを取り返した。正直、諏訪魔と石川はベルトを持っていなければ組んでいる意味がない。彼らがタッグを組んだとき、みんな、強い者同士が組み合ってずるいとさえ思ったのである。海内無双のあばれっぷりを見せてくれなければ困るのだ。
三冠ヘビーは宮原が野村を下した。野村の急成長には目を瞠るが、スタミナもスピードもファンの声援も、宮原にはまだ及ばないと思っていたから、これは順当な結果である。野村はもう一皮むけなければならないが、どのような方向に彼が変化するのか、ネクストリームを抜けた彼の今後の活動が注目される。
また青柳がチャンピオン・カーニバルで野村を追い抜いてやると言ったそうだが、ようやくエンジンがかかってきたか。以前、「邪魔をしてやる」などとせこいことを言っていたが、実力で野村を越えるつもりでなければ全日のヘビーは活性化しない。
関口存男「新ドイツ語大講座 下」(16)
§16. dieser (後者)と jener (前者) 英語は former (前者)、 latter (後者)で区別しますが、ドイツ語では前者は jener または der erstere、後者は dieser または der letztere を用います。簡...
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