Monday, April 22, 2019

超能力と国家

The Guardian 紙の文芸欄に、ある新刊本の一部を面白く要約した記事が出ていた。エド・ホーキンス(Ed Hawkins)という作者が書いた「魔法の絨毯に乗った男たち」(The Men on Magic Carpets)の紹介記事である。

冷戦時代に米ロが超能力の研究をしていたことは有名な事実だが、まさかそれが今もつづいているとは知らなかった。

アメリカにおける研究のきっかけとなった人物はマイク・マーフィー。大学で宗教学を研究し、いわゆるニューウエーブ的なヨガ哲学にいかれた男である。1964年、サンフランシスコで行われたサンフランシスコ・ジャイアンツ対LAドジャースの試合で、彼は前者に呪いの精神波を送り、そのたびにドジャースは凡プレイを犯し、試合はジャイアンツの勝利に終わったそうだ。

彼はイーサレンという超能力研究所をつくり、アメリカの軍部やCIAの注目を引いた。ソ連が超能力を研究していると知り、アメリカもおなじ研究に手を染めなければまずいと考えられたのである。マーフィーの知り合いにクレアボーン・ベルという議員がいたことも彼に利した。ホワイトハウスの会議でベルは超能力研究の必要性を説いたのだ。

その結果マーフィーはウエストポイント軍事アカデミーで身体を見えなくする術やら、未来を見通す力や予知能力などを教えることになった。これが「プロジェクト・ジュダイ」というやつである。

マーフィーは超能力を持つ人間がその才能をもっとも発揮しやすい分野はスポーツであると考える。彼によるとスポーツは西洋のヨガなのだそうだ。合気道の植芝盛平とかサッカーのペレとかの例を出して、その超人的な能力を superpower と呼んでいる。今年九十歳になろうとしているマーフィーは、いまでもスポーツの分野に注目し、超人的なスターがあらわれるのを見守っているそうだ。

超能力なんて、うさんくさいものの代表だが、それを軍部が真面目に研究しているとは驚きだ。しかしこういう話は週刊誌的な面白さがある。図書館とかで購入されたら、この本はちょっと手にとってみたい。

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