チャンピオン・カーニバルに一人、ジュニア・ヘビー級の選手として参加している青木篤が四月の二十三日、仙台大会でヴァレッタを破り三勝目をあげた。青木の体格で三勝もできたのはすごい。彼が勝ったのは青柳、崔、そして今回のヴァレッタだ。青柳は青木からしてみればはるか後輩だが、得意技が決まればゼウスにも勝つ男である。崔は仙台大会では岡林を撃破した。ヴァレッタはラフ攻撃をしかけて、成績上位陣に土をつけてきた。こういう多彩な敵を相手に勝ちを納めることができたのは、やはり青木の経験、作戦、頭脳、そして意地のおかげだろう。彼は試合後のインタビューで「みとけよコノヤロー、ヘビー級」と言った。いい台詞だ。ただわたしとしては、ジュニアのチャンピオンである岩本にこのトーナメントに出場してもらい、この台詞を言ってもらいたかった。
仙台大会のメインは石川修司とディラン・ジェイムスの一騎打ちだった。十五分闘って、ジェイムスが石川に勝った。ディランは身体がすこし大きくなったように思う。その分だけ逆水平チョップの威力が増したような気がする。全日ホームページにはこの試合の写真(この大会の紹介ビデオは出ていない)が出ていた。ジェイムスが右手で石川の胸にチョップをたたき込んでいるのだが、ダイナミックな両雄の動きと、つくりものではない表情を捉え、すばらしい報道写真になっている。ジェイムスは試合後、ジョーとの世界タッグ挑戦を要求したが、彼らが勝ったら久しぶりの外国人コンビ・チャンピオン誕生ということになる。若い世代のヘビー級が台頭してきて全日本はほんとうに面白くなってきた。
Wednesday, April 24, 2019
エドワード・アタイヤ「残酷な火」
エドワード・アタイヤ(1903-1964)はレバノンに生まれ、オクスフォード大学に学び、スコットランド人の女性と結婚した作家である。自伝や「アラブ人」という評論が有名だが、ミステリも何冊か書いている。ウィキペディアの書誌を見る限り「残酷な火」(61)は彼が書いた最後のミステリ...

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