四月二十八日、後楽園ホールで、全日本プロレス・チャンピオン・カーニバル、Bブロックの最終戦が行われた。つくったような試合結果だったが、たぶんファンとしては大勢の人が待ち望んだ結果になったのではないか。
橋本とサム・アドニス戦、ヨシタツと吉田戦はいずれも勝ち星の少ない方(サム・アドニス、吉田)が勝利を収めた。サム・アドニスはいいキャラを出していた。諏訪魔に勝ったとき、インタビューで、「いままで戦った二人は汚い手を使ってオレに勝ちやがった」などと平気で言っていた。急所攻撃を得意にしているくせに、よく言うよ、と思わず笑ってしまった。愉快な男なので、ときどき全日のリングに上がって、インタビューでも楽しませてほしいと思う。
ジェイク・リー対ジョー・ドーリング、および諏訪魔対野村は、いずれも若手が勝利した。若い世代の台頭は目を瞠るばかりだが、逆に、もうそろそろ若手といわれる時期を脱出して全日の主戦力となってもらわないと困る、という気持ちもある。ジェイクも野村も体格に恵まれているのだから、さらに経験を積んで、迫力や風格を身につけてほしい。今回は優勝戦進出者決定戦でジェイクが勝ったが、実力差は紙一重だろう。野村の心中は推し量るにあまりあるが、ファンは彼のような姿にこそ自分を重ねて応援するものである。心機一転、営業にも試合にもがんばってほしい。
エドワード・アタイヤ「残酷な火」
エドワード・アタイヤ(1903-1964)はレバノンに生まれ、オクスフォード大学に学び、スコットランド人の女性と結婚した作家である。自伝や「アラブ人」という評論が有名だが、ミステリも何冊か書いている。ウィキペディアの書誌を見る限り「残酷な火」(61)は彼が書いた最後のミステリ...

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