プロジェクト・グーテンバーグ・オーストラリアを見たら、先月、今月と A. Fielding の作品がデジタル化されてコレクションに加わっている。
A. Fielding は謎のミステリ作家で、生年も没年も不明である。ペンネームに A. Fielding あるいは A. E. Fielding あるいは Archibald Fielding を用いていたが、本名は Dorothy Feilding であるらしい。貴族の Lady Dorothy Feilding ではないかといわれたこともあったが、gadetection の記事によると、これは間違いのようだ、とある。ある人が当時の電話帳や選挙人名簿を使ってこの作家の足取りを追跡しようとしたが、結局たいしたことはわからなかった。
ただ1920年代から40年代にかけて発表された二十数冊のミステリ小説だけが残っている。二十世紀に入っても作者の伝記的情報がまったくわからない例があるというのはちょっと驚きである。こうした例は彼女だけでは無いのだけれど。
わたしの記憶が正しければ、たしかクリスティが A. Fielding の愛読者だったはずだ。わたしは A. Fielding の「牧師館にて」(Mystery at the Rectory 1936)を読んだことがあるが、文章が素人的であること、稚気に充ちた仕掛けがあること、犯人の意外さという点でクリスティによく似ていると思った。他の作品も読みたかったのだが、あのころは PDF にも text ファイルにも epub ファイルにも電子化されたものがなかったのであきらめた。
それがプロジェクト・グーテンバーグ・オーストラリアで次々と電子化され、目録を見ると A. Fielding の未読の作品が六冊も収録されている。これから全部読まなくちゃならない。
英語読解のヒント(199)
199 分離不定詞 基本表現と解説 She is too shy to really enjoy society. 「あの方はとても内気ですから、人付き合いを好まれないのです」 to 不定詞の to と動詞の間に副詞や副詞句が入る形。ヴィクトリア女王時代は誤りとされたが...
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