Saturday, May 25, 2019

ジュニア・タッグ

ジュニア・タッグの季節が来た。ヘビー級に較べるとどうしても見劣りがしてしまうジュニア戦線だが、各選手ともそれは自覚している。どうやってジュニアを盛り立てていくか、それぞれ考えて試合をしているのだ。わたしはその姿勢が好きだし、だからこそ全日本のジュニアを応援する。

今回のバトル・オブ・グローリーでわたしが注目するのは岡田佑介とフランシスコ・アキラのチーム。思いも寄らぬ組み合わせだが、いずれもこれから上位を脅かそうと狙っている新鋭達である。しかもどちらも気合いが善く、見ていて気持ちがいい。岡田は技に派手さはないが、情念を感じさせるねちっこさがある。アキラは軽さは感じさせるが、すばやくて技の引き出しが新しい。この両者がどんな化学反応を見せるのか、じつに楽しみだ。アキラの身体がどれくらいできてきたのかも注目である。

今回はツトム・オースギ&バナナ千賀組と、Kagetora&ヨースケ サンタマリア組という、わたしが全く知らないチームも参戦している。名前からしてキャラの強そうな連中が集まったが、真面目な選手が多い全日本の戦いに、ちょっとしたスパイスを加えてくれそうな予感がする。

エドワード・アタイヤ「残酷な火」

  エドワード・アタイヤ(1903-1964)はレバノンに生まれ、オクスフォード大学に学び、スコットランド人の女性と結婚した作家である。自伝や「アラブ人」という評論が有名だが、ミステリも何冊か書いている。ウィキペディアの書誌を見る限り「残酷な火」(61)は彼が書いた最後のミステリ...