前回アーノルド・ベネットについて書いたが、今回はそのつづき。
ベネットの代表作「老妻物語」(のちに改題されて「ふたりの女の物語」となったようだ)は日本語に訳されているけれど、その本がなかなか入手しにくいようだ。本を読んだ方がこんな感想を書いていた。話は面白いのだが、本を探すのに苦労した。しかもかなり高い値段で買わなければならなかった、と。
図書館にはあるのかなと思って検索してみたら、わたしが住む町の市立図書館にはないようだ。よく行く中央図書館で相互貸借願いを出して別の図書館から借りてもらわなければならない。
これは問題だ。最近ジャックリン・ウィルソンがガーディアンのインタビューに答えてこんなことを言っていた。「老妻物語」は非常に鋭い、人間の心理を深く抉った小説である。その通り。あれは物語として感動的であるだけでなく、人間にたいする洞察力の点でもずば抜けている。
そのすぐれた作品が入手困難とはこまったことである。ついでに調べたら「クレイハンガー」も訳が出ていないようだ。おいおい。どうなっているんだ。わたしが見たサイトの作品リストには「ライシーマン・ステップス」も「生き埋め」も翻訳されていないことになっているが、ほんとうなのか?
まさかベネットの本がこんなに未訳のまま残っているとは思わなかった。ちょっと予定を変更して少なくとも「老妻物語」や「クレイハンガー」は訳そうか。あきれたなあ。
Tuesday, May 7, 2019
関口存男「新ドイツ語大講座 下」(4)
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