Thursday, July 11, 2019

精神分析の今を知るために(6)

われわれのファンタジーそのものがわれわれにとっては異質なものでありうるのである。それらは言語によって構成され、限りなく漸近線的にわれわれに接近するにすぎないからだ。われわれのファンタジーは、実は他人のファンタジーが移植されたものなのかもしれない。自分のファンタジーが母や父のファンタジーであることに気づくこともあるだろう。いつの間にそんなものが自分の頭に宿ったのかさっぱりわからないけれど。これは人々にもっとも疎遠感を感じさせるものの一つである。自分のファンタジーすら自分自身のものではないように思われるからだ。

ブルース・フィンク「ラカン的主体」から

英語読解のヒント(145)

145. 付帯状況の with 基本表現と解説 He was sitting, book in hand, at an open window. 「彼は本を手にして開いた窓際に座っていた」 book in hand は with a book in his hand の...