オカルト探偵といえばブラックウッドのジョン・サイレンスものが有名だが、先日はじめて読んだマージェリー・ローレンスも「クイア通り七番地」というオカルト探偵ものを書いている。面白そうだったので大学図書館の所蔵書をネットで検索するとたった一カ所だけこの本を所蔵しているところがあった。
そこで市立中央図書館に相互貸借依頼を出して借りられるかどうか確認してもらったのだが、残念ながら答えはノー。理由はわからない。
あんな本を読む人はいないだろうになあ。図書館でほこりをかぶっているだけだろうになあ。と思いながら断念した。
大学図書館の本を借りようと相互貸借依頼を出すことは年に数回あるけれど、なかなか貸してもらえない。とくに専門書はそう。借りることができても、館内閲覧、つまりそれが読みたいなら相互貸借依頼を出した図書館に行って、閲覧室で読まなければならないことが多い。図書館に行く暇なんてそんなにないから、たいて走り読みをしたり、読み終わる前に返却しなければならなくなる。
ずっと以前にアラン・バデューの「存在と出来事」を借りたら、これが館内閲覧。夏の暑いさなか、なんとか図書館に行く時間を作って読んだ。最初はちんぷんかんぷんだったが、忽然とラカンの議論を集合論にマッピングしているのだと気づき、頭を棍棒でぶんなぐられたような衝撃を受けた。しかし結局あの大部の本を最後まで読み通せず、返却期限になってしまった。あの本は誰も読んだあとのないまっさらな本だった。読まれることなく、ただ図書館に置いてあるだけなのに、なぜ一般人には普通に貸してくれないのだ?
この前ジョージ・シルベスタ・ヴィーレックを読むつもりとブログに書いたが、市立図書館経由で大学の図書館に相互貸借依頼を出したら、なんとこれがまた館内閲覧。読みたいなら毎日図書館に通えというわけだ。
わたしが読みたいと思う本、あるいは訳出している本は、あまりポピュラーなものではなくアマゾンでも売られていないことが多い。古本で売られているものはとんでもない値段がついている。だから図書館で借りられればそれですませたいのだが……。
Tuesday, November 26, 2019
関口存男「新ドイツ語大講座 下」(4)
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