なかでも出色だったのは諏訪魔・石川・渕という全日本軍と、グレート小鹿・バラモン兄弟という大日本プロレス軍との戦い。バラモンたちの異様なパフォーマンスには毎度度肝を抜かれる。しかしテレビで見ている分には非常に楽しかった。渕さんも小鹿さんもお元気なようだし、年忘れにはちょうどいい取り組み、乱闘ぶりだったと思う。(会場にいった人は傘を用意したり、ビニールシートを広げたりと大変だったようだが)
ほかの試合もよかったが、この大会で唯一本気で戦っていた試合が二つある。ジュニアヘビー王座決定トーナメントの二試合だ。一つは岡田対 Kagetora 戦、もう一つは丸山対横須賀ススム戦である。どちらも全日本対ドラゴンゲートの戦い。岡田も丸山も鬼気迫る表情で怖さを感じさせたが、ドラゴンゲートの選手のほうがはっきりと実力的に上だった。チャンスを見いだしてからの攻撃の仕方、技のたたみかけがじつにうまかった。全日ファンにはちょっと残念な結果だけれど、逆に次の岩本対横須賀戦、佐藤対 Kagetora 戦がぐんと楽しみになった。
追記
18日に全日本プロレスのホームページを見たら、「丸山敦選手失踪のお知らせ」というのが出ていた。後楽園大会後、丸山が失踪したので21日の「ファン感謝デー」新木場大会のカードを変更するというのだ。たぶん覆面でもかぶってぬけぬけと出てくるのだろう。まったく転んでもただでは起きない、というか、負けてもその負けをなんだかんだ次へとつなげていく男である。