全日本プロレスの2020年は話題豊富にスタートを切った。その話題が少しずつ展開を見せているようで、ファンとしてはうれしいかぎりだ。
青柳が三冠に挑戦を表明して以後、試合のあるたびに宮原を襲撃している。彼は切れのいい啖呵をはく男で、試合後のインタビューもその威勢の良さに感心する。実力的にはまだ宮原に及ばないが、あと一つ、なにか凄みを身につければトップに立てる器である。これからも前に出て行く姿勢で戦ってほしい。レスラーというのは誰もが一国一城の主なのだから。
若手は順調に身体をつくり、実力もあがってきている。前座の試合を見ているとそれは如実にあらわれている。ただ、他流試合をすると、おとなしく見えるのはなぜなのか。正統派のレスリングといえばそうなのだろうが、なんとなく物足りない。試合中の気合いのかけ方でも、もっと観客が呼応できるようなかけ声を考えるべきだろう。もう彼らは新人じゃない。技だけじゃなく、ショーマンとしての見せ方も工夫すべきだ。
今年に入ってから怪我する選手が多い。野村、諏訪魔、青柳(弟)と小さな怪我が連続して発生している。小さな怪我でも大事を取ってしっかり治療し、万全の体制で試合に出てほしい。試合のやりくりとか、大変だろうが、わたしは選手が負傷を押して戦う姿など見たくない。
Saturday, January 18, 2020
王谷晶「ババヤガの夜」
日本人初のダガー賞を取ったということで、読まずにいられなかったのだが、図書館の予約が詰まっていて、ようやく手垢とコーヒー染みとお菓子をこぼしたらしき跡のついた本が手に入った。 一気に読んだ。 極上のパルプ小説である。 パルプには粗製乱造のイメージがつきまとうが、わたしが極上の...
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アリソン・フラッドがガーディアン紙に「古本 文学的剽窃という薄暗い世界」というタイトルで記事を出していた。 最近ガーディアン紙上で盗作問題が連続して取り上げられたので、それをまとめたような内容になっている。それを読んで思ったことを書きつけておく。 わたしは学術論文でもないかぎり、...
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「ミセス・バルフェイムは殺人の決心をした」という一文で本作ははじまる。 ミセス・バルフェイムは当時で云う「新しい女」の一人である。家に閉じこもる古いタイプの女性ではなく、男性顔負けの知的な会話もすれば、地域の社交をリードしもする。 彼女の良人デイブは考え方がやや古い政治家...