Monday, May 11, 2020

図書館の電子化を進めるしかない

図書館は人が集まるため、コロナウイルスの拡大とともに閉鎖されてしまった。おかげでわたしのような翻訳者や大学の研究者は非常に困っている。今後は図書館や博物館など、いくつかの施設は一定のウイルス対策を立てるならば活動を再開してよいことになるそうだが、それでもさまざまな利用手続きに時間がかかるなど、不自由は完全に解消されるわけではないようだ。

図書館が閉鎖されている間、電子書籍をご利用ください、などといった宣伝が行われていたが、しかし日本の図書館には電子書籍などほとんどないに等しい。海外ではオーバードライブなどのサービスを通じて多種多様な本が一般人でも借りられるが、日本は書籍の電子化が大幅に遅れている。東アジアでいちばん遅れているといってもいいだろう。アメリカなどからは二十年くらい遅れている。その遅れがコロナウイルス騒動を通じて顕著な欠陥となってあらわれてしまった。

自治体の図書館も、大学の図書館も、とにかく蔵書の電子化を進めることだ。よくはわからないが、単に画像としてpdf 化するだけなら、書籍を裁断するような手荒なまねをしなくても、簡単にできるような機械やソフトがあるはず、あるいはできるはずである。本は開くとページが屈曲するが、二方向か三方向から画像を取得し、補正すればまっすぐな画像が得られるようなシステムは簡単にできると思う。それで蔵書をどしどし電子化するべきである。著作権がどうのこうのという議論があるかもしれないが、少なくとも大学生が自分の大学図書館の本を、自宅のコンピュータ画面で読めるような体制をととのえてもらいたい。

関口存男「新ドイツ語大講座 下」(4)

§4.  Solch ein kleines Kind weiß von gar nichts. そんな 小さな子供は何も知らない。  一般的に「さような」という際には solch- を用います(英語の such )が、その用法には二三の場合が区別されます。まず題文...