これは「トワイライト・ゾーン」のシナリオの一つ。原題は I Shot an Arrow 。
ナレーターの声が例の There is a fifth dimension beyond which is known to man. 「人が知る世界のかなたには第五次元が広がっている」という台詞を言い、ドラマははじまる。アメリカはアロウ・ワンというロケットで人類最初の有人宇宙飛行を行おうとしていた。ところがロケットは発射した途端、レーダーから姿を消す。いったいロケットはどこへ行ったのか。
場面は一転し、沙漠に不時着したロケットが画面に映る。そこから三名の乗組員が、死亡した数名の乗組員を船外に引っ張り出す。そして引っ張り出した途端にロケットは爆発する。
生き延びた三人の乗組員はわずかな水を消費しながら自分たちがどのような惑星にいるのか、生きる道はあるのか、必死の探索をこころみなければならなかった。一人の乗組員は少しでも長く生きようとして、残り二人を殺害し、水を奪い取るのだが、最後に彼はあることに気づいて愕然とするのだった……。
「トワイライト・ゾーン」らしいアイロニーのきいたドラマだ。水をめぐって乗組員のあいだに不和が生じるが、得体の知れない環境のなかで展開されるその緊迫感がなかなかいい。