Monday, June 5, 2023

新刊本のお知らせ

チャールズ・ペリーの「溺れゆく若い男の肖像」を翻訳し、アマゾンから出版した。
ブルックリンのスラム街に育った少年がギャング団に入り、殺し屋としてのしあがっていく物語だが、タイトルからもわかるようにジェイムズ・ジョイスの高名な作品へのオマージュともなっている。いくつかのイメージが反覆され、その意味が次第に明らかになっていくのだが、とても作者の長編第一作とは思えない巧みさで構成されている。ジョイスの先行作に深く親しんだからこそできたことだろう。 性と暴力を結び附けたかなり衝撃的な内容だ。一読願えれば幸いである。

ハーマン・ランドン「七つ目の銃声

ハリー・カバーデイルなんて聞いたこともない名前だが、Internet Archive には本書と The Unknown Seven: A Detective Story という二作が登録されている。どんな人なのだろうと調べているうちに、プロジェクト・グーテンバーグが本書を電子化...