Friday, December 26, 2025

新刊について



 新しい翻訳を出したのでご報告します。エセル・リナ・ホワイトの「恐怖が村に忍び寄る」。原題は Fear Stalks the Village 。以前、「本邦未訳ミステリ百冊を読む」というブログを掲載していた時に読み、強烈な感銘を受けました。まるでお伽噺に出てくるような美しい景色が広がる小さな村が舞台です。ここに住む裕福な人々のあいだには慈善と歓待の心が行き渡っていて、村には貧困も犯罪もない。ところが突然悪意を秘めた匿名の手紙が届くようになります。この村にいびつな精神の持ち主がいるのか、と村人たちは驚き、おたがいに対して疑心暗鬼になり、ついに人死が出、村の秘密が暴露されていく……。まさに大人向けの童話といっていいでしょう。

ここ数年は親の介護で翻訳に時間をかけることができなくなり、一年に一作くらいしか新しい本を出せない状況ですが、今後ともよろしくおねがいします。

この作品はすでにアマゾンから出ています。

関口存男「新ドイツ語大講座 下」(25)

§25. Es ist aus mit ihm. あいつはもうお仕舞いだ。  「それはあいつと共にお仕舞いだ」が「あいつはもう助からない」、「彼が事既に休す焉」の意になります。この Es は、「現象らしく表現するための非人称主語」で、Es ist aus (万事休す...