映画「ガス燈」は有名なのだが、どういうわけか原作の日本語訳は出ていないようだ。そこで出したのが今回の作品である。タイトルは原作のまま「エンジェル通り」にし、アマゾンの作品紹介の中で「ガス燈」の元になった作品であることを言及した。バーグマンの「ガス燈」を見ていても、この作品は十分に楽しめるだろう。原作と映画では描き方がずいぶん違うからだ。原作のほうでは、霧の濃いある晩の数時間の中に、すべてが凝縮されて描かれている。アンソニー・シェーファーとかJ.B.プリーストレーの実験的なミステリ劇が好きな人ならきっと気に入ると思う。
関口存男「新ドイツ語大講座 下」(4)
§4. Solch ein kleines Kind weiß von gar nichts. そんな 小さな子供は何も知らない。 一般的に「さような」という際には solch- を用います(英語の such )が、その用法には二三の場合が区別されます。まず題文...
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昨年アマゾンから出版したチャールズ・ペリー作「溺れゆく若い男の肖像」とロバート・レスリー・ベレム作「ブルーマーダー」の販売を停止します。理由は著作権保護期間に対するわたしの勘違いで、いずれの作品もまだ日本ではパブリックドメイン入りをしていませんでした。自分の迂闊さを反省し、読者の...
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久しぶりにプロレスの話を書く。 四月二十八日に行われたチャンピオン・カーニバルで大谷選手がケガをした。肩の骨の骨折と聞いている。ビデオを見る限り、大谷選手がリングのエプロンからリング下の相手に一廻転して体当たりをくわせようとしたようである。そのときの落ち方が悪く、堅い床に肩をぶつ...
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ジョン・ラッセル・ファーンが1957年に書いたミステリ。おそらくファーンが書いたミステリのなかでももっとも出来のよい一作ではないか。 テリーという映写技師が借金に困り、とうとう自分が勤める映画館の金庫から金を盗むことになる。もともとこの映画館には泥棒がよく入っていたので、偽装する...